サッカー部のイケメン二人の間で揺れて
あれ、後ろの方に詩織がいないか?
目が合った。
やっぱり詩織だ。
優斗先輩ならとっくに行っちまったけどな。
俺は目線で『優斗先輩はあっち』って教えてあげたつもりだった。
「恭介!!!」
詩織に叫ばれた。えっ? 俺? 俺を呼んだ?
と、思ったら詩織が視界から消えた。
ん? どこ行った?
俺は囲んでくれてる女子たちをどかして、詩織がいた方に歩く。
そこには顔を両手で覆って泣いている詩織がいた。
詩織、やっぱり優斗先輩の人気に心がヤラレたのか?