サッカー部のイケメン二人の間で揺れて

俺はその歩いている女とすれ違う時、チラっと顔を見た。


君島詩織だった。


俺がいつもこのバス停で見たいと思っている先輩だった。


目が合った。


君島詩織は俺を呼び止めた。

突然声を掛けられて心臓が止まるかと思った。

平静を装って

「何っすか?」

なんて冷たい口調で返事をしてしまった。

やっぱりこの人は可愛い。

俺はこの人を、優斗先輩の隣にいるこの人をずっと見てきたんだ。
< 12 / 347 >

この作品をシェア

pagetop