サッカー部のイケメン二人の間で揺れて
自転車に乗せて欲しいって、夢か? 夢なのか?
俺は口元がにやけるのを必死に隠した。
しかし、よく考えてみろ、俺。
君島詩織と自転車でニケツは緊張するだろ。
転んだらみっともないだろ。
俺は背負っているバッグが邪魔になるという理由で断ったけど、君島詩織は必死になって自分が持つからって言い張って。
超可愛いんですけど。
俺はこの人に負けた。ニケツを承諾して、学校へと向かったんだ。
後ろから君島詩織が遠慮がちに俺の制服の脇腹辺りを掴んでいる。
エロいこと考えるな、俺。
理性を保て、俺。
何と戦っているのか分からない心の中の葛藤。