サッカー部のイケメン二人の間で揺れて
「なんか詩織が急に大人になった気がする」
恭介はそう言って寄りかかっていた頭を私から離した。
「俺さ、ずっと考えていたことがあるんだけど」
「なに?」
「俺、あと一年は高校生で、その後は大学だろ。詩織が俺の先にいて、いつ追い越せるのかなって」
少しだけ寂しそうな恭介。
「俺はさ、年上とか年下とか気にしてないって言ったけど、詩織は気になってるんじゃないかな、って思うときがある」
「えっ、私が? どうして?」