サッカー部のイケメン二人の間で揺れて
突然の訪問にも嫌な顔一つせず、受け入れてくれる詩織。
練習終わりに毎日でも来たくなるじゃないか。
詩織が家から出てきて、
「これ、使って」
俺にマフラーを巻いてくれた。暖かい。
「突然来ちゃってごめん」
「ううん、会いに来てくれて嬉しいよ」
俺は無性に詩織を腕の中へ閉じ込めたくなった。
こいつは俺のものだって、体で表現したくなった。
「詩織、ギュッてしていい?」
「こ、ここで? 家の前なんですけど。恥ずかしいよ」
「じゃ、こっち」
そう言うと俺は詩織の手をひっぱり家から見えない場所に連れてきた。
そして、何も言わず詩織を抱きしめた。