サッカー部のイケメン二人の間で揺れて
「恭介・・・・、私のこと、見て」
詩織は俺の頬を両手で挟み、俺の目をじっと見つめてきた。
俺の顔が詩織の両手で固定されて、詩織から逃げられない。
「恭介が不安な気持ちになるの、相手が私だから?」
俺は視線を詩織から外した。
「じゃ、私が恭介の前からいなくなれば悩まなくて済むの?」
俺がそんな言葉を求めていないのなんて、分かってるだろ。
「違う。そうじゃない」
「私だって不安だよ。でも、恭介と一緒に大人になって行きたいの」
詩織にこんなこと言わせてるようじゃ、ダメだな俺。