サッカー部のイケメン二人の間で揺れて
◎ 優斗くんとの時間 -詩織-
バカ恭介!
どうしてあんなこと言うの?
昨日の夜、嬉しくて何も手につかなくて、一晩中恭介のこと考えてたのに。
幸せな気持ちだったのに。
ごめん、って何?
私は恭介の言葉がショックで泣きながら走った。
とにかく恭介から見えない場所まで逃げたかった。
ドンッ!
誰かにぶつかってしまった。
前も見ずに廊下を走ってたら、ぶつかるよね。
「あっ、すみません・・・」
私は醜い泣き顔になっているのが分かっていたから、ぶつかった相手の顔を見ずに謝った。