サッカー部のイケメン二人の間で揺れて

「ごめんって、詩織。手どけてよ。顔見せて」

「やだ! 恥ずかしすぎる。恭介のバカ!」

「手どけてくれないと、帰っちゃうけど?」

「だっ、だめ!」

帰ってしまうって聞いて咄嗟に反応してしまった。

「詩織、素直だねー。どうしていつもいつも俺を煽るの?」

「煽ってなんか、いないでしょ?」

「無意識ですか? 無自覚ですか? 詩織さん」

「だって恭介が、帰っちゃうって言うから・・・もう少しだけいて欲しかったの」

「もう、詩織・・・・・好き」

えっ? なんの告白? 不意に ”好き” とか。

私の心臓、持たないよ。恭介。
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