サッカー部のイケメン二人の間で揺れて
◎ 卒業まであと一か月 -詩織-
1月が終わる頃、大学からの合格通知が届いた。
これで大学生になれる!
恭介に合格の報告をしなきゃ。喜んでくれるかな?
「恭介、第一志望の大学ね、合格したよ」
「うおーーー!! マジで! やったな詩織」
「ありがとう。本当に嬉しいよー」
恭介は喜んでくれた。
けれど、私はここを離れることを心のどこかで不安に思っている。
喜びと不安が半々。
恭介も新キャプテンとして毎日部活に忙しい。
受験勉強から解放された私は、できるだけ恭介との時間を作ろうと思ってて。
恭介と付き合い出してから一度も観に行ったことのないサッカーの練習にも毎日顔を出そうと思う。
そして、毎日一緒に帰ろう。
この生活ができるのもあと一か月だけなんだから。