サッカー部のイケメン二人の間で揺れて

練習終わりに恭介と合流する。

一緒に佳希くんもいて。

帰る方向が同じなんだから途中まで一緒に帰ろう、って私が誘って三人で歩いてる。

「ねぇ恭介。練習を観に行かない私のこと、庇ったことある?」

「は? なんのこと?」

「やっぱり分からないかぁ。さっき一年生にそんなことを言われてさ。私もさっぱり分からなかったの」

すると佳希くんが 「あっ!」 って何かを思い出して。

佳希くんは顔をニヤニヤさせながら、

「恭介、ちょっとだけ君島先輩を借りるわ。おまえはそこで待ってて」

そう言って佳希くんは私だけを連れて、恭介との距離を取った。

後ろの方で恭介が 「佳希、ナンパしてんじゃねーぞ!」

なんて叫んでる。
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