サッカー部のイケメン二人の間で揺れて
「恭介、何時までいられるの? ね、お泊りは・・・できる?」
かっ、かわいい。
詩織からお泊りのおねだりって、初めてじゃないか?
かわいさ余ってイジワルしたくなるだろ。
「詩織の帰りが遅いからあと1時間で帰らなきゃならない」
俺の言葉を聞いて、俺に抱きついていた詩織が俺から離れて、
「そうなの? どうしよう、たった1時間しかないの。ごはん作る時間もないよね。ええーっ、遅くなっちゃってごめんね」
ちょっとパニくってる詩織が愛おしくて。
「あと1時間なんて嘘だよ。俺、泊ってく。ずっと詩織といるから」
「本当に? 嘘じゃなくて、ずっと一緒にいてくれるの?」
「うん。詩織が可愛くってイジワル言ってみたくなった」
「もう、恭介のばか! 会えたばっかりなのにもう帰るって言うから、本気で焦ったもん!」
詩織は一度離れた俺の胸にまた戻ってきて、俺に腕を回す。
その腕にギュッと力を入れて俺を抱きしめているのが分かる。