サッカー部のイケメン二人の間で揺れて
◎ 恭介の不安 -詩織-
恭介の腕の中でふっと目を覚ます。
あれ? 私ウトウトしちゃってた。
恭介の腕の中がとても居心地良くて、夜に一人じゃないっていう安心感と、恭介の優しく話してくれる声が子守歌になって、つい眠りに落ちてしまったみたい。
「詩織? ごめん、起こしちゃったね。ちょっと腕が痺れてさ。動かしちゃった」
「わっ! 私の方こそごめん。ずっと起きてる約束してたのに寝ちゃってたね。それに、私の頭が重かったよね。腕、抜いて」
「詩織は5分位しか寝てないよ。眠かったら寝てていいけど」
「ううん、時間がもったいないよ。私はもう大丈夫。それよりも恭介は休まなくていいの? 今日も練習だったんでしょ」
「俺は無限の体力があんの。心配すんなって。それより詩織の寝顔が可愛くってさ。ずっと見てた」
「やだ、見ないでよ」
「いいじゃん。俺だけの特権だろ。なかなか会えない分、こうして詩織を充電してんの」
恭介は素直な気持ちをストレートに伝えてくれるから私も恭介の前では素直になれる。