サッカー部のイケメン二人の間で揺れて

「ほら、見てごらんよ詩織。国際学部は北海道だよ。もしかして詩織も恭介くんも知らなかったとか言わないよね?」

「嘘! ちょっと見せて。えっ、あれ? この情報合ってる?」

「ちゃんとしたK大のホームページだよ。やだ、本当に知らなかったの?」

「だって、受験会場は東京のキャンパスだよ」

「あのね、大きな大学だと沢山の場所に受験会場を設けるの。常識でしょ」

どうしよう、きっと恭介も東京のキャンパスだと思っているはず。だって私のアパートで同棲する話を進めてるもん。

来月には受験だよ。願書だって提出してるからもう変更できないし。

「ね、那美。このことは折を見て私から恭介に話すから、今日は内緒にしておいて。恭介が来ても何も言わないで。お願い!」

「うん、その方がいいね。私の目の前で修羅場は勘弁して欲しいもん」

うわぁ。恭介、どうしよう。私たち、どうしたらいいの。

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