サッカー部のイケメン二人の間で揺れて

私の気持ちは一旦置いて、キャンパスが北海道だっていう事実を恭介に早く伝えないと、恭介だって恭介のご家族だって混乱してしまう。


「あのね、恭介」
「あのね、詩織」


私たちの言葉が被った。


「恭介から話して。私の話はその後でするから」

「うん、あのさ、詩織。あのね・・・」

恭介が珍しく言葉に詰まっている。

でもね、私の伝えたいことの方が重要で重大なんだよ。

私の方が恭介に言い難い。

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