サッカー部のイケメン二人の間で揺れて
◎ 焼き肉デートの終わりに -恭介-
楽しかった焼き肉デートもあっという間に2時間経ってしまい、お開きとなった。
本当はもっと ”君島先輩”、じゃなくて ”詩織” といたいけど、10時近くになってしまっている。
「遅くなっちゃったけど、詩織のおうちの人、大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。今夜は遅くなるって話してあるから」
「じゃ、送る。自転車だから後ろに乗って。道案内だけよろしく」
「いいの? またごめんね。焼き肉食べたから重いよ、私」
「ふははっ! そんなの平気だよ。早く乗って」
「じゃ、恭介のスポーツバッグは私が背負うね」
出会ったときにそうしたように、俺のバッグを詩織が背負って、詩織は自転車の荷台にちょこんと座る。