規制アプリ
このクラスに来てから明るい声なんて出したことがないからだ。
「ほ、本当に……」
「うん」
うなづいた時、廊下に樹里の姿を見つけてあたしは自分の表情が険しくなるのを感じた。
ここで仲良く会話しているのを目撃されるわけにはいかない。
あたしは女子生徒へ視線をむけると「あなたには関係ないし」と、突き放した。
その瞬間たじろぎ、傷ついた表情になる。
その変化に一瞬胸が痛んだけれど、仕方なかった。
あたしはこの学校に友達をつくるために来たわけじゃない。
むしろ、その逆なんだから。
「あの、でも」
それでもなかなか遠ざかろうとしない女子生徒。
ついに樹里たちが教室に入ってきてしまった。
「邪魔だからどっか行ってくれない?」
あたしはわざと大きな声でそう言った。
女子生徒が一瞬にして泣きそうな表情になり、そしてなにも言わずに教室から駆け出して行ってしまった。
その背中を見送り、内心ホッと安堵のため息を漏らす。
入れ替わりで樹里たちが教室に入ってきたかと思うと、真っ直ぐにこちらへ向けて歩いてきた。
「ほ、本当に……」
「うん」
うなづいた時、廊下に樹里の姿を見つけてあたしは自分の表情が険しくなるのを感じた。
ここで仲良く会話しているのを目撃されるわけにはいかない。
あたしは女子生徒へ視線をむけると「あなたには関係ないし」と、突き放した。
その瞬間たじろぎ、傷ついた表情になる。
その変化に一瞬胸が痛んだけれど、仕方なかった。
あたしはこの学校に友達をつくるために来たわけじゃない。
むしろ、その逆なんだから。
「あの、でも」
それでもなかなか遠ざかろうとしない女子生徒。
ついに樹里たちが教室に入ってきてしまった。
「邪魔だからどっか行ってくれない?」
あたしはわざと大きな声でそう言った。
女子生徒が一瞬にして泣きそうな表情になり、そしてなにも言わずに教室から駆け出して行ってしまった。
その背中を見送り、内心ホッと安堵のため息を漏らす。
入れ替わりで樹里たちが教室に入ってきたかと思うと、真っ直ぐにこちらへ向けて歩いてきた。