規制アプリ
そしてそのタイミングはやってきた。


1時間目の授業が終わり、2時間目の体育の授業の準備をしているときだった。


女子は教室で着替えをするため、あたしはロッカーに向かって体操着を取ってきていた。


その時、クスクスと笑い声が聞こえてきて視線を向けた。


樹里と蕾がこちらを見て笑っている。


嫌な予感がして体操着の袋を開けてみると、中の体操着がボロボロに切り刻まれていたのだ。


一瞬胸がチクリと痛む。


一体いつの間にこんなことをされていたんだろう。


全然気がつかなかった。


でも、体操着は1度着ないと持って帰らないから、いくらでもタイミングはあったようだ。
< 90 / 194 >

この作品をシェア

pagetop