記憶ゲーム
「と、友達の付き合いだよ」


僕の考えを汲み取ったように委員長が付け加える。


「似合うと思うよ」


「え?」


「クッキーつくり。委員長に似合うと思う」


僕の名前が愛であって、そしてそれが似合っているように。


委員長にクッキーつくりもまた似合うもののひとつだと感じた。


だからそのまま口にしたのだけれど、委員長の頬は一気に赤く染まっていく。


なにか変なことを言ってしまっただろうかと思って焦り「あ、あの、ごめん……?」と、謝る。


委員長は口元に手を当ててクスッと笑うと、「全然平気!」と答えて、友達を見つけてかけていってしまった。


僕はそんな委員長の後姿を見送り、首をかしげたのだった。
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