記憶ゲーム
先生は教室の前方で僕たちと一緒に給食を食べている。
無表情で、おいしいのかおいしくないのかもわからない。
髪の毛は今日もボサボサで清潔感は感じられない。
先生を見ていると、どんな記憶を持っているのか気になるものうなづける。
だけど相手は先生だ。
先生にあんなことをするなんて考えられなかった。
その、考えられないことをするのが啓治と大夢の2人でもある。
2人はなにかコソコソと話し合っていたかと思うと早めに給食を食べ終えて、食器を片付けるために教卓のほうへ移動していく。
その手にゲームが握られていることに気がついた。
「先生、いい音楽が聴けるんですけど、どうですかぁ?」
啓治が先生の机の前まで移動してそう言った。
学校はゲームも音楽を聴く機械も持ち込み禁止。
それを知っていて先生にそんな風に言うということは、怒らないとわかっているからだった。
現に、先生はイヤホンを差し出されてもなにも言わなかった。
受け取りもせず、ただ食事を続けている。
それでも嫌な予感がして僕はその光景から目が離せなくなった。
ゴクリと喉を鳴らして様子を伺う。
「これ、本当にいい曲なんですよ」
啓治はそう言うと、強引に先生の耳にイヤホンを入れたのだ。
無表情で、おいしいのかおいしくないのかもわからない。
髪の毛は今日もボサボサで清潔感は感じられない。
先生を見ていると、どんな記憶を持っているのか気になるものうなづける。
だけど相手は先生だ。
先生にあんなことをするなんて考えられなかった。
その、考えられないことをするのが啓治と大夢の2人でもある。
2人はなにかコソコソと話し合っていたかと思うと早めに給食を食べ終えて、食器を片付けるために教卓のほうへ移動していく。
その手にゲームが握られていることに気がついた。
「先生、いい音楽が聴けるんですけど、どうですかぁ?」
啓治が先生の机の前まで移動してそう言った。
学校はゲームも音楽を聴く機械も持ち込み禁止。
それを知っていて先生にそんな風に言うということは、怒らないとわかっているからだった。
現に、先生はイヤホンを差し出されてもなにも言わなかった。
受け取りもせず、ただ食事を続けている。
それでも嫌な予感がして僕はその光景から目が離せなくなった。
ゴクリと喉を鳴らして様子を伺う。
「これ、本当にいい曲なんですよ」
啓治はそう言うと、強引に先生の耳にイヤホンを入れたのだ。