記憶ゲーム
☆☆☆
給食を食べ終えた僕はトイレに来ていた。
友達もいなくて、昼休憩だからといってとくにやることもない。
ゆっくりと用を足して手を洗っていると、啓治と大夢がトイレに入ってきた。
僕を見るなり「あ」と声を上げて足を止める。
こんなところで2人に会うなんて最悪だ。
他に生徒がいれば話は別だが、タイミング悪く今トイレには僕しかいない。
自分の不運をのろいながら2人の横を通り過ぎようとする。
しかし、それは当然のようにさえぎられた。
啓治が僕の腕を掴んだのだ。
「な、なに?」
背中に冷や汗が流れていく。
トイレの冷たい床から腕が伸びてきて、ガッチリと僕の足首を掴んでいるような気がする。
「面白いことしよーぜ」
啓治がゲームを取り出してそう言った。
「お、面白いことって?」
わざとわからないフリをした。
きっと、また自分の記憶を読まれるのだ。
今度は何年生のときの記憶だろう。
給食を食べ終えた僕はトイレに来ていた。
友達もいなくて、昼休憩だからといってとくにやることもない。
ゆっくりと用を足して手を洗っていると、啓治と大夢がトイレに入ってきた。
僕を見るなり「あ」と声を上げて足を止める。
こんなところで2人に会うなんて最悪だ。
他に生徒がいれば話は別だが、タイミング悪く今トイレには僕しかいない。
自分の不運をのろいながら2人の横を通り過ぎようとする。
しかし、それは当然のようにさえぎられた。
啓治が僕の腕を掴んだのだ。
「な、なに?」
背中に冷や汗が流れていく。
トイレの冷たい床から腕が伸びてきて、ガッチリと僕の足首を掴んでいるような気がする。
「面白いことしよーぜ」
啓治がゲームを取り出してそう言った。
「お、面白いことって?」
わざとわからないフリをした。
きっと、また自分の記憶を読まれるのだ。
今度は何年生のときの記憶だろう。