殺人感染
放送室に到着すると、そのドアは開いていた。


中に入ろうとした純也が一瞬足を止める。


放送室の中を確認してみると、1人の女子生徒が倒れているのが見えた。


マイクが床に落下していて、それに手を伸ばした格好で首から血を流して、息絶えているのだ。


あたしと純也は目を見交わせてまず女子生徒の耳を確認した。


右耳にアザはない。


次に手首で脈を測る。


こちらも確認できなかった。


できれば廊下に出したいと思ったが、そんな悠長なことをしている時間もなかった。


さっきの殺人鬼たちがいつこっちに気がついて襲ってくるかもわからないのだ。


あたしたちは仕方なく女子生徒の死体をそのままにして放送室にカギをかけた。
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