死なないあたしの恋物語
☆☆☆
翌日からあたしは洋人君に積極的に話しかけるようになっていた。
いろんな国を旅しても、いろんな本を読んでも、決して理解できない恋という感情。
これは実際に自分で経験してみないことには勉強にならないと気がついたからだ。
「洋人君、おはよう」
手始めに教室へ入ってすぐに挨拶をした。
洋人君は嬉しそうに微笑んで「おはよう」と、返してくれる。
それだけであたしの心は雲の上に上るような嬉しさを感じた。
好きな人からの一言で今日1日がハッピーになる。
そういえば以前1度だけ恋をしたときも、こんな風に幸せな気分になったっけ。
懐かしく思っていたとき、綾が声をかけてきた。
「千奈、今日は積極的だね」
どうやら洋人君に話かけているのを見られていたようだ。
恥ずかしくて照れ笑いを浮かべる。
「うん。ちょっとね」
「頑張ってるね。そういうの、いいと思う」
そういって綾が差し出してきたのは恋愛のハウツー本だった。
女の子向けで、『男子の好きな女子のタイプベスト20!』と書かれている。
「なにこれ?」
「前に読んだ本だよ。今の千奈にちょうどいいと思って持ってきたの」
本を受け取って数ページめくってみると、中学生男子に聞いた好きな子のタイプが書かれている。
タイトルそのままだ。
翌日からあたしは洋人君に積極的に話しかけるようになっていた。
いろんな国を旅しても、いろんな本を読んでも、決して理解できない恋という感情。
これは実際に自分で経験してみないことには勉強にならないと気がついたからだ。
「洋人君、おはよう」
手始めに教室へ入ってすぐに挨拶をした。
洋人君は嬉しそうに微笑んで「おはよう」と、返してくれる。
それだけであたしの心は雲の上に上るような嬉しさを感じた。
好きな人からの一言で今日1日がハッピーになる。
そういえば以前1度だけ恋をしたときも、こんな風に幸せな気分になったっけ。
懐かしく思っていたとき、綾が声をかけてきた。
「千奈、今日は積極的だね」
どうやら洋人君に話かけているのを見られていたようだ。
恥ずかしくて照れ笑いを浮かべる。
「うん。ちょっとね」
「頑張ってるね。そういうの、いいと思う」
そういって綾が差し出してきたのは恋愛のハウツー本だった。
女の子向けで、『男子の好きな女子のタイプベスト20!』と書かれている。
「なにこれ?」
「前に読んだ本だよ。今の千奈にちょうどいいと思って持ってきたの」
本を受け取って数ページめくってみると、中学生男子に聞いた好きな子のタイプが書かれている。
タイトルそのままだ。