余命宣告された元姫は復讐を決意する~花言葉は口ほどにモノをいう~
そう予想を立てていると、ドアの近くで誰かが動く気配を感じた。
「そこの奴、逃げるなよ?」
「ひぃ…っ」
逃げようとしていた葉月に、殺気を出す。
葉月は力が抜けて、その場にヘタリと座り込む。
「それでいい。大人しくしとけ」
予想通り、零斗はすぐに目を覚ました。
待っている間、族同士は睨みあってはいたが全員大人しくじっとしていた。
「…?痛っ…」
「やぁ、お目覚めかな。眠れる龍牙の王子様?」