余命宣告された元姫は復讐を決意する~花言葉は口ほどにモノをいう~
零斗の肩に手を置いて座らせて、晶は真剣な表情で紗夜を諭すように話す。
「紗夜は、僕たちが許せなくて来たんじゃないの?」
「違う…、ここに来たのは…。私のエゴなんだ」
nightとして間違いを正す必要もあったっていうのもあるけど…。
「…もうすぐ死ぬって分かった時、最初に浮かんだのがみんなのことだった」
「…は?」
「どうしても最期に、みんなの誤解を解きたくなったんだ」
最後の最後までみんなに誤解されたままなのは、どうしても嫌だった。
「紗夜、姉ちゃん…?待って、もうすぐ死ぬって、な、に?」
(こんな形で伝えることになってしまって、ごめん…。桃)
「なに、言ってんだよ、紗夜…っ」