余命宣告された元姫は復讐を決意する~花言葉は口ほどにモノをいう~


「感謝…、感謝か…」

ぼんやりとしてきた頭で、零斗の言葉を反芻する。

「そんなのいいよ。…いらないよ。

私には、そんなもの…」

「そんなこと言わないで…?

紗夜は、本当にすごいよ」

「そうだ。龍牙を潰すだけでよかったはずなのに」

「怪鬼が襲撃してくることも教えてくれて、こうして助けにまで来てくれたんですから」

「俺たちは、お前には遠く及ばない」

「感謝せずにはいられないんだ」
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