余命宣告された元姫は復讐を決意する~花言葉は口ほどにモノをいう~
知らずに流れた涙が、紗夜の頬を濡らしていた。
「っ、わりぃ。情けねぇな、俺」
急いで服の袖を引っ張って、雑に拭う。
「いいんだよ、泣いて。
泣くのを我慢しすぎると、本当に泣きたいときに泣けなくなるから…。
悲しい時は思いっきり泣く、楽しい時は全力で笑う」
紗夜の言葉が、心に染みわたっていく。
今日だけで、心に残る言葉をたくさんもらった。