余命宣告された元姫は復讐を決意する~花言葉は口ほどにモノをいう~


そこまで言うと、晶を除いた龍牙(零斗)たちの顔が一層、険しくなる。

「もうすぐ授業だし、邪魔なんだけど」

「てめぇが桃を傷つけるからだろがっ」

遥は椅子に座っていた私の胸ぐらを掴んで、無理やり立たせる。

「てめぇが帰って来なきゃ、俺らだってこんなことしてねぇんだよ!」

「…ほんと、なんも知らないって罪だよね」

「どういう意味だよっ」

胸ぐらを掴む手に一層、力が入る。

「そのままの意味。何も知らないお前らは、どんどん罪を重ねる。

まぁいいよね、何も知らないってのは楽で。あんたらが羨ましいよ」
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