余命宣告された元姫は復讐を決意する~花言葉は口ほどにモノをいう~
現実を見なければ、つらいことからも苦しいことからも逃げていられる。
でも、いつまでもそうしているわけにはいかないんだよ。
「葉月と桃を傷つけたお前が、偉そうに何言ってんだ?」
後ろで見ているだけだった零斗たちが意味不明だという顔をする。
その表情に、より苛立ちが募る。
(愚か者)
「…もしかして、あのメールもあなたの仕業ですか?」
私の心の声が聞こえたように、メガネをクイッと上げながら一樹が尋ねてくる。
それを聞いた他のメンバーも、どうなんだと言うように私を睨む。