余命宣告された元姫は復讐を決意する~花言葉は口ほどにモノをいう~

ー葉月sideー



「ただいまー」

「あっ、葉月。おかえり」

私がリビングに入ると、真っ先に姉が出迎えた。

「…お姉ちゃん。なんでいるの」

彼氏と同棲中の姉は、滅多に実家に帰って来ないのに。

「たまにはね。葉月とも話したいことあるし」

「…あっそ」

こっちには話したいことなんてないが、両親がいる手前、何も言い返せない。

お母さんもお父さんも、お姉ちゃんが帰ってきたことに大喜びで、晩御飯は豪勢だった。
< 54 / 220 >

この作品をシェア

pagetop