余命宣告された元姫は復讐を決意する~花言葉は口ほどにモノをいう~


零斗のショックを受けたような声音に晶はますます俯いてしまう。

「お前にショックを受ける権利はねぇだろ。

晶は感づいてたんだよ、葉月が嘘をついてるって」

「…だって葉月の傷は、自分で手の届くところしか本物じゃなかったでしょう?」

晶は弱々しく、ずっと胸に残っていた疑念を口にする。

「そう。他はメイクでつくったもの。葉月にメイクを頼まれたって奴も見つけた」

浮き彫りになっていく嘘に、龍牙は戸惑うばかり。

その様子に苛立ちが増す。

「ほんとにバカ」
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