【完】嘘から始まる初恋ウェディング
「そんな…この間だってランチをご馳走してもらったばかりなのに…!
今回は私がご馳走致します!
白鳥さんにはしてもらってばかりですもの。」
「ご馳走と言っても、この間は立ち食い蕎麦屋ですよ…」
「それでも私嬉しかったもの…! …今日も白鳥さんの好きなお店に行きたいですわ!
あなたが知っているお店は私の知らなかったお店ばかりで、いつも感動しますもの…」
うーんっと少し困りながら、その場で立ち止まり白鳥さんは何かを考えている。
そんな彼を見上げながら、ついつい見とれてしまうののだ。 やっぱり周りの男性とは違います。
白鳥さんの立っている場所だけぱあっと明るくなって、温かい気持ちになる。
それは私が彼を意識しているからだと気が付いたのは、最近だ。 恋をするとその人だけ特別に見えると言うのは、本当だったのだ。
「僕は中華も好きなのですが」