【完】嘘から始まる初恋ウェディング

「はい…巨峰サワー美味しいです!」

「ルナさんは…あんまり飲み過ぎないようにしてくださいよ…」

「そんなもの、分かっていますわ。 あんまり子供扱いしないで下さいッ!」

「子供じゃねぇか…」

「え?何か言いました?」

「いえ、何も。 甘いからと言って、アルコール度が少ない訳じゃあないんですよ。
気を抜いたらあっという間に酔っぱらってしまいますよ。それにしても昼間から飲む、休日の酒は美味しいなあ」

お酒も美味しかったけれど、お料理も全てが美味しくて驚いた。

しかもメニュー表を見たら、激安だった。 父に連れて行ってもらった銀座の中華店とはお店の雰囲気も値段も全然違ったけれど、味は同じくらい美味しくてびっくりだ。

飾らない、自然の味というのだろうか。

この間のお蕎麦屋さんもそうだったけれど、白鳥さんの連れて行ってくれるお店は不思議な雰囲気の場所ばかりで

胸がドキドキして、ときめいた。 そしてこの時、お酒が入った私は少し大胆になってしまったのです……。

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