【完】嘘から始まる初恋ウェディング

「そんな事ありません…! だって白鳥さんは素敵な方です!
容姿の事だけを言っているのではありません…。中身も…優しくて、気が利いて、紳士的で
本当に素敵な方ですわ…こんな素敵な男性、私は現実で見たことがありません…」

これじゃあ、好きだと言っているようなものだ。 しかしお酒の入った私の暴走は止まらないのだ。

「ルナさんは、僕を買い被りすぎです…」

「そんな事ありません…!  …だって私は!初めて会った時から白鳥さんの事が気になっていて…
一緒に過ごせば過ごすほど…あなたの事を好きになっていくのですから!」

「る、ルナさん…少し落ち着いて。
ルナさんは僕の一部しか知らないんです。 きっと本当の僕を知ってしまったら、幻滅をするはずです。
どうかお気を確かに…。ルナさんにはきっとお似合いの男性がいるはずです!」

遠回しに白鳥さんに拒否されているのが分かって、ぼろぼろと涙が止まらなかった。
こんなの、おかしいの。 お酒のせいで感情が高ぶっているに違いない。

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