【完】嘘から始まる初恋ウェディング

「それに、白鳥さんが作ってくれたうどん…すっごく美味しかった! 白鳥さんは本当に何でも出来ちゃうんですねッ」

「あんなもの…大した事はないです…」

冷凍うどんだぞ…?! 茹でてその上に卵とネギを落としただけだ。 そんなもの、小学生にだって作れる。

小さな事にも素直に’嬉しい’を表現するルナは、立派な大人なはずなのにどこか子供のようだった。

「明日、ケーキを作ろうと思うんです」

「けーき…?」

「ええ、白鳥さん甘い物がお好きだって言っていたから。
料理はまだまだ勉強中ですが…お菓子作りは昔っから得意なんです…!
是非今日のお礼に…!」

「は、ハハ…それは楽しみだなあ…」

マジかよ。 
それって明日も拘束されるって事かよ。

そもそも甘い物はすっげぇ苦手なのに…。
結局俺の土日はこのお嬢さんによって潰れてしまうって訳か。

くそッ!
絶対来週こそは有意義な休日を過ごす。


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