【完】嘘から始まる初恋ウェディング

「何を、話していたの?あんな男にくっついちゃって、最近のルナはどうかしているわ…」

「そんな……白鳥さんは…あんな男ではないわ!
私のお仕事の事も自分の事のように親身になってくれて、素敵な方です」

その言葉に、眉をひそめてレナちゃんは意外そうな顔をした。 少しだけ怒っているようにも感じた。

「ルナが…そんな事を言うなんて…
それに今日の会議もびっくりした。 ルナがあんな事を考えていたなんて」

「…それは…きっとレナちゃんの企画の方がずっと素晴らしいんだろうけど…」

「そんな事はないわ…。少し驚いちゃったの。
でもルナは仕事で無理をする事なんかないんだからね?
ルナには早くお嫁さんになってもらって、家庭に入って貰う方が私も安心だもの。」

もう怖い顔はしていなかった。 けれどレナちゃんは、私が仕事を頑張るのをあんまり良くは思っていないのかもしれない。

それ以上は何も言い返す事は出来なくて、小さな笑みを送る。 けれど胸はモヤモヤしたままだった。

結婚なんて、考えていない。 まだまだ仕事を頑張りたいと思っていたし、もしも結婚するのであれば…白鳥さんが良い。

そんな事、レナちゃんの手前口が裂けても言えない事だったけれど。

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