【完】嘘から始まる初恋ウェディング

「ヒョウ柄と手足が短い所が特徴なんですの。
ジュリエットも、グレートピレニーズという犬種です。」

「ぐれ、ぐれ…」

ちょっぴり、白鳥さんの笑顔が引きつる。

「二年前大学を卒業した姉が実家を出て行ったんです。
私が寂しがっていたら、お父様がプレゼントして下さったんです。 
私も動物がとても好きです。 白鳥さんと一緒で嬉しいですわ」

私ったら…。白鳥さんと一緒で嬉しいなんて…。思わず大胆な事を言ってしまい、恥ずかしさがこみ上げてくる。

さっきから私おかしいわ…。心臓がドキドキして、彼の顔がまともに見れないの。

顔を中心にきゅっと熱が集まっていくように、体が熱い。 食欲も余りないわ。お母様が折角作ってくれたご飯なのに…。

< 20 / 306 >

この作品をシェア

pagetop