【完】嘘から始まる初恋ウェディング
セフレなんつー言葉を一体どこで覚えてきた。 どうせ実悠が余計な事を吹き込んだに違いない。
本当にお前は馬鹿女だ。 お前ほどの女なら、俺じゃなくったってもっと良い男がいくらでもいるだろう。
けれどもっと馬鹿なのは、俺の方かもしれない。 大嫌いな面倒くさくて重苦しい女が…こんなにも可愛く見るのだから。
「自分の言葉には最後まで責任を持て」
「それって…」
ルナが何かを言い終える前に、唇を塞ぐ。 そのまま着ていたバスローブを脱いで、ベッドに押し倒す。
もうごちゃごちゃめんどい事を考えるのは、やった後にしよう。 最低と思われればそれで良い。
セフレにするつもりは毛頭ない。 寧ろ抱いたらこの女を本気で好きになりそうで、怖かった。 自分の中にそんな純粋な心がまだ残っていたのにも驚きだが
壊れそうな女を、こんな風に優しく抱いたのは初めての経験だった。