【完】嘘から始まる初恋ウェディング
シーツを被り背中を向けてしまった白鳥さんの腕を引っ張る。
するとぎろりと睨まれてしまった。 ああ、なんて素敵な顔なんでしょう。
つりあがった切れ長の瞳も、一文字に結ぶ薄い唇も、あなたの全てが私をドキドキさせるの。
「何だよ……」
「一緒に…入りたい…」
どうかしてしまっていました。
まるで幼い駄々っ子のように、今白鳥さんに甘えたくって我儘を言いたくて仕方がない。
私の言葉に苛々したような表情を浮かべる白鳥さんだったけれど、面倒くさそうにゆっくりと立ち上がり
両手で私の体を抱えてお姫様抱っこをしてくれる。 知っているからこそ、我儘になって甘えてしまっているんだ。 実はあなたはすごく優しい人だから。
「きゃあ…!」
「変な声出すな。またやりたくなる」
「私は構いませんわ…。すっごく…気持ち良かったですもの」
「だからお前って……。
まあいいよ。体まだ怠いんだろ?
全く……」
ぶつぶつと文句を言っていたけれど、がっちりとした白鳥さんの体にぎゅっとしがみついて、幸せな気持ちは降り積もって行く。
私、あなたに恋をしてこんなに幸せだわ。