【完】嘘から始まる初恋ウェディング
「何これ」
「あ?へ?」
どうして実悠がこんなに不機嫌そうなのかは、見当もつかない。 惚けた振りをして誤魔化して、彼女に触れようとしたら何故か拒絶される。
「これってまさか、あのルナって子へのプレゼントとか…?」
「ま、まさか…」
「だって翔が女物のジュエリーショップの袋とか…おかしいでしょ。 そんなの女にプレゼントしないでしょ」
「それ、それは…撫子の…」
って、俺は何で言い訳をしているんだ?
つーか実悠も実悠で何故怒っている?たかがアクセサリーショップの袋じゃねぇか。
「撫子ちゃんがこのショップ好きな訳ないでしょう?
ねぇ、翔あの子に構いすぎじゃない?やばいよ、あの子。 翔の恋人になりたいとか私に真剣に言ってきたし
ああいう真面目で重たい女嫌いでしょう? ああいう子本気にさせちゃって責任なんか取る気ないくせにこういう思わせぶりな事止めた方がいいよ?
マジでストーカーとかになっちゃいそうだし」