【完】嘘から始まる初恋ウェディング
♡7♡ *SIDE翔* 嘘から始まった真実の愛。
♡7♡ *SIDE翔* 嘘から始まった真実の愛。
もうすぐ桜栄社長との契約期間は終わる。 全てを話さなくては。 何の為に君の側にいて、俺が本当はどういった人間なのかを。
そしてそれをルナに話す前に向き合わなくてはいけない問題が一つ。
「何よ、いきなり呼び出しちゃって…」
向き合う女は、ルナには全く似ていないと思っていた。背も高くすらりとしたスタイルで、ショートカットのどちらかといえば気が強くおてんばなお嬢さんだ。
それでも桜栄家の令嬢であるのには間違いなく、強気な仮面を外せば恋に憶病なただの少女だったかもしれない。
俺を前にバツの悪そうな表情を浮かべる。
「話つーか、確認しておきたい事があってな…」
「確認しておきたい事? ちょうどいいわ。私もあなたに確認しておきたい事があったので。
そちらから先にどうぞ」
強気な女は嫌いじゃない。 しかしこうもまあ同じ両親から生まれて育てられて違う人間に出来上がるとはな。
なるべく落ち着いた口調で、笑顔を絶やさずに、けれどもはっきりと言った。