【完】嘘から始まる初恋ウェディング

「そんなのずっと昔から知ってるとよ。子供扱いしてるけど、あいつの方がよっぽど大人だな。
大体あいつは阿久津北斗とは結婚しないって自分で言っている。
妙な監視したり、変な怪文書を親父に送り付けて不安にさせるのはやめろ。
あんたら姉妹だろう? ルナはお前を信じ切っているんだから。」

たしなめるように言うと、レナは唇を噛みしめてこちらを睨みつけた。 

「お前、ルナの事嫌いなの? あいつはお前が大好きだっつってたぞ。
お前が家から出て行って寂しいからって、犬猫を飼う位はお前を好きだ」

「嫌いな訳じゃない… たった一人の妹よ。 嫌いなわけないじゃないの!」

「じゃあ、どうして…」

途端に顔がぐちゃぐちゃに歪んでいって、拳を大きく振り上げるとディスクを叩きつけた。
こ、怖…。殴られるかと思った。条件反射でサッと身を交わしてしまった。

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