【完】嘘から始まる初恋ウェディング
♡8♡ *SIDE翔* 一年後。
♡8♡ *SIDE翔* 一年後。
白鳥 翔29歳。まさか生涯独身を貫こうとしていた自分がこういった事態に陥るとは、人生とは想定外の事が起こるものだ。
あれから話をすれば長くなるほど大変だった。
その後、ルナの父親は怒り狂い、俺の親父へとクレームの嵐。
一時期は本気でSIRATORIセキュリティーをぶっ潰されるかと思われた。
親父は親父で呑気に笑ってやがった。玉の輿か、翔!なんて言葉をよくこの状況で吐けるものだ。
それでもルナはそのまま実家を出て、俺のマンションへと転がり込んだ。 馬鹿でかい犬と手足のやたら短い生意気な猫を引きつれて
勿論俺のマンションはペット禁止なので、新しい住居を探すのに苦労した。
騒がしい毎日は知らん顔で幕を開けて、あっという間に一年が過ぎた。 そして、一年後やっと桜栄社長から結婚の許しを受けられた。
それもこれも、ルナが妊娠してしまったせいでもあるのだが(つまりは俺の責任)
そして妊娠と結婚を機に、住居を再び変えた。
そこには手伝いという名目で邪魔をしにきた、桜栄社長と親父が居た。
二人並ぶと、まるで騙し合いだ。