【完】嘘から始まる初恋ウェディング

「素敵な部屋ですね……」

なんつー趣味の悪い部屋だ。 落ち着かねぇ。 一瞬フランスの宮殿かなにかに迷い込んだかと思った。

「そうですか? レナちゃん、あ…姉には子供っぽいっていつも言われちゃうんです」

カーテンはシーツとお揃いのピンクの花柄だった。 真っ白いフローリングの床に、壁は淡いピンクと白の縦じま模様。

天井には豪華なシャンデリアが垂れ下がっており、テーブルも鏡台もソファーも全てピンクと白だ。 そこかしこにファンシーなぬいぐるみまで置いてある。

思わず吐き気がしそうな程趣味の悪い部屋だった。

「ははは、ジュリエット、こらこら(ああああうぜぇ!触るな!)  って、る、ルナさん!」

「どうかしましたの?
今紅茶を淹れますね?」

テーブルの前で座り込んで、お茶を淹れるルナの胸元に思わず釘付けになってしまう。

ルナは白いレースのネグリジェを着ていた。 上にもこもこした上着を羽織ってはいるが、胸元が広がったネグリジェからは谷間がくっきりと浮かび上がる。

思わずごくりと唾を呑んだ。

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