【完】嘘から始まる初恋ウェディング
「白鳥さん…?」
真っ白な肌。 そこから覗く手足は折れそうなほど華奢で頼りないのに…デカい…。
着痩せするタイプなのか?
これは…D?いやEはあるかもしれない。
悪びれる事なくルナはこちらへと身を乗り出して、俺の腕を引っ張る。
彼女が屈むたびに、胸の谷間がちらちらと見えてもうそこにしか目がいかない。
「お紅茶は嫌いでしたか?」
よくよく見れば、なんという綺麗な顔をしているのだろう。
真っ黒でサラサラの長い髪。 零れ落ちそうな瞳は、少しだけブラウンがかっている。 すっぴんのはずなのに、頬も小さな唇もピンク色で
はたから見れば、上玉の女なのだろう。
触れられた腕をそっと離して、その場に正座をする。 隣では嬉しそうにハッハッと息を吐くジュリエットも座り込んだ。
南無阿弥陀仏を唱えて、心を無にする。 だからこういう女は嫌いなんだ。 天然全開で無意識に、夜更けに男を連れ込んでそんな今にも襲ってくれといわんばかりの格好をして。
「紅茶好きです。 うーん、美味しいなあ。 ほんっとうに美味しい」
俺の言葉にルナは零れんばかりの微笑みを向けた。
「白鳥さんとは趣味が合いそうで、嬉しいですわ…」
どこが…? 俺とおめーじゃ済む世界が180度違うだろうが…。