【完】嘘から始まる初恋ウェディング

私もお菓子が好きだ。
好きな物だから、仕事を頑張りたいと思う。

だから自分が気が付いた事、出したい商品などの企画構想を細かくノートに取っている。

けれどミーティングや会議で自分の意見はいつも言えなかった。 周りに圧倒されて、ついつい縮こまってしまい結局は何も発言できずに座っているだけになってしまう。


だから、オフィスにやって来たばかりだというのに自分のデーターを元に自分の意見を遠慮せずに言って

その上、書類などの雑務もさらりとこなしてしまう白鳥さんは、やはり私の理想の人だ。

さり気なく他の人の仕事も手伝って、気が付けば彼の周りに人が集まって行くなんて、本当に不思議な人だわ…。

「白鳥さんってやっぱり仕事すごく出来る人なのねぇ」
「ほんと、さすがノエルに居ただけあるわよね」
「レナさんとばちばちにやり合うなんて、白鳥さんくらいじゃないの?」
「それなのに私達の仕事も手伝ってくれて、本当に素敵!」

社内での彼の評価は、放っておいてもぐんぐんと上がっていく。
私だって素敵な男性だと思うもの。周りが思わないはずない。

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