【完】嘘から始まる初恋ウェディング

「今日は手伝ってくれて、本当にありがとうございました。 マックさんまでご馳走になってしまって…」

「ぷぷ、マックさんなんて。
それにしても今日一日ルナさんの働きっぷりを見てましたが……」

そこで言葉が止まる。 ドクンと心臓が跳ね上がるような動揺。 …仕事が出来なさ過ぎて呆れかえってるんじゃないかしら。 白鳥さんにかっこ悪い姿なんて見せたくないのに。

「ルナさんはとても偉い人ですね。
朝から掃除したり、頼まれた仕事に嫌な顔ひとつせずに笑顔で対応してて
それに真面目で丁寧で尊敬しちゃいます」

「そ、そんな事ありませんわ…。 私は、何も出来ないから…
でも出来ないままで居るのは嫌なんです…。でも私は頑張っても空回りばかりだから」

「そんな事ありません。ルナさんの資料は丁寧で読みやすかったです。適当にしたり手を抜いた所が見えなかった。
頑張るって、本当はすっごく難しい事なんですよ。 人間っていうのは愚かな生き物ですから、ここは適当でいいやーとか手を抜こうと思えばいくらでも抜けるから。
だから真面目で頑張り屋さんなルナさんは尊敬しちゃいます」

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