【完】嘘から始まる初恋ウェディング

「そんな事ありませんわ…! ジャンクフード的な物はお母様に禁止をされていたから食べた事がなかったのですが、とても美味しかったです。
白鳥さんの’行きつけ’一緒に行きたいですわ」

「了解です。 では今度ランチにでも是非」

「ええ!とても嬉しい…!」

出会ったばかりなのに、彼ばかり目で追ってしまう。

考えては胸が苦しくなったり、体温が上昇していったり、まるで自分の体がおかしくなってしまったのかと思っていた。

胸がきゅんと甘い音を立てて、ときめきに包まれる。 この気持ちは、昔大好きだったシェイクスピアのロミオとジュリエットを初めて読んだ時の気持ちに似ていました。

それは悲劇の恋愛。 すれ違ってしまった二人の悲しい悲恋。 大好きだった物語は何度読み直しても、悲しい結末にしかなりえなかった。 それでもあの時の私の心を虜にしてやまなかった。

白鳥さんへの想いは、あの時の甘く切ない気持ちに少し似ています。


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