乙女チック同盟~私と学園の王子様のヒミツの関係~
2.乙女チック同盟の活動
4.ひみつの映画デート
……というわけで、次の日曜日、私と八乙女くんは一緒に映画を見に行くことになってしまった。
ああ、どうしよう。男の子と遊びに行くなんて初めて。
これはただの乙女チック同盟の活動。
別にデートとか、そんなんじゃない。
だけど――相手はあのバスケ部の王子様。
一体、どんな服着ていったらいいんだろう。
仮にも王子様と呼ばれている人の隣を歩くんだし、ダサい格好だと浮いちゃうからちゃんとしなきゃ!
とはいえ、私の私服って黒とか灰色とか、地味な服ばっかりなんだよね。
うーん。
私は少し悩んで、シンプルな紺色のワンピースを選んだ。
うん。まあ、無難だし、これでいいか。
「これでよしっと――って、きゃあ、時間っ!」
そうこうしているうちに、時間ギリギリになってしまう。
し、しまった!
遅刻、遅刻!
本当は髪を巻く予定だったんだけど、それは無し!
とりあえず黒のキャスケットを被って誤魔化す。
「急がなきゃ!」
ぜえぜえと息を切らしながら走る。
えっと、待ち合わせ場所は、駅前の時計台の前だよね?
――いたっ!
駅前に着くと、背が高いこともあり、八乙女くんがどこにいるのかすぐに分かった。
ていうか、足長いなあ。顔が見えないのに、遠くからでも雰囲気だけでイケメンって分かる。なんだか凄い。
すると八乙女くんが私に気が付き、手を振ってくれる。
「若菜さん、こっちこっち」
ああ、どうしよう。男の子と遊びに行くなんて初めて。
これはただの乙女チック同盟の活動。
別にデートとか、そんなんじゃない。
だけど――相手はあのバスケ部の王子様。
一体、どんな服着ていったらいいんだろう。
仮にも王子様と呼ばれている人の隣を歩くんだし、ダサい格好だと浮いちゃうからちゃんとしなきゃ!
とはいえ、私の私服って黒とか灰色とか、地味な服ばっかりなんだよね。
うーん。
私は少し悩んで、シンプルな紺色のワンピースを選んだ。
うん。まあ、無難だし、これでいいか。
「これでよしっと――って、きゃあ、時間っ!」
そうこうしているうちに、時間ギリギリになってしまう。
し、しまった!
遅刻、遅刻!
本当は髪を巻く予定だったんだけど、それは無し!
とりあえず黒のキャスケットを被って誤魔化す。
「急がなきゃ!」
ぜえぜえと息を切らしながら走る。
えっと、待ち合わせ場所は、駅前の時計台の前だよね?
――いたっ!
駅前に着くと、背が高いこともあり、八乙女くんがどこにいるのかすぐに分かった。
ていうか、足長いなあ。顔が見えないのに、遠くからでも雰囲気だけでイケメンって分かる。なんだか凄い。
すると八乙女くんが私に気が付き、手を振ってくれる。
「若菜さん、こっちこっち」