乙女チック同盟~私と学園の王子様のヒミツの関係~
4.八乙女くんの好きな人
11.八乙女くんの誘い
「おはよう!」
次の日の朝、私は元気を振り絞って教室のドアを開けた。
「おはよう、若菜」
いつものようにサエちゃんが出迎えてくれる。
「おはよう、サエちゃん」
私は精一杯の笑顔を作る。だけどサエちゃんは不思議そうな顔をした。
「大丈夫? 目が赤いよ。顔色も悪いし、体調でも悪いの?」
サ、サエちゃんってば鋭いなあ。
「う、ううん。昨日ちょっと夜ふかししちゃって。ほら、面白いマンガがあったから……」
本当は、一晩中八乙女くんのことを考えて眠れなかったからなんだけどね。
でもそんなこと、サエちゃんには言えないよ。
私が誤魔化していると、そんな私の肩を、誰かが思いっきり叩いた。
「おーっす若菜さん、おはよ」
えっ……。
振り返ると――そこにいたのは恭介くん!?
「お、おはよう、恭介くん。どうしたの……」
ビックリして聞いてみると、恭介くんはニコニコと人懐こそうな笑顔を私に向けた。
「何って、クラスメイトに挨拶しちゃいけない?」
「ううん、そうじゃないけど……」
戸惑う私に、恭介くんは少し声を低くして答えた。
「ほら、昨日あんな事があったじゃん? だから心配でさ。どう? あれから何も無い?」
あ、そっか。雪乃ちゃんのことがあったから、心配してくれてるんだ。優しいなあ、恭介くん。
「あ、うん、大丈夫」
「そう? まあでも、八乙女ファンの奴らって過激だからさ、油断しないほうがいいぜ」
「うん、ありがとう」
「あ、そうだ」
恭介くんが名案、とばかりに提案する。
「そうだ。もし良ければ、俺が学校の帰り道、送ろっか? また嫌がらせにあったら大変だしさ」
えっ?
え、ええっ!?
それって、恭介くんと一緒に帰るってこと? なんで??
次の日の朝、私は元気を振り絞って教室のドアを開けた。
「おはよう、若菜」
いつものようにサエちゃんが出迎えてくれる。
「おはよう、サエちゃん」
私は精一杯の笑顔を作る。だけどサエちゃんは不思議そうな顔をした。
「大丈夫? 目が赤いよ。顔色も悪いし、体調でも悪いの?」
サ、サエちゃんってば鋭いなあ。
「う、ううん。昨日ちょっと夜ふかししちゃって。ほら、面白いマンガがあったから……」
本当は、一晩中八乙女くんのことを考えて眠れなかったからなんだけどね。
でもそんなこと、サエちゃんには言えないよ。
私が誤魔化していると、そんな私の肩を、誰かが思いっきり叩いた。
「おーっす若菜さん、おはよ」
えっ……。
振り返ると――そこにいたのは恭介くん!?
「お、おはよう、恭介くん。どうしたの……」
ビックリして聞いてみると、恭介くんはニコニコと人懐こそうな笑顔を私に向けた。
「何って、クラスメイトに挨拶しちゃいけない?」
「ううん、そうじゃないけど……」
戸惑う私に、恭介くんは少し声を低くして答えた。
「ほら、昨日あんな事があったじゃん? だから心配でさ。どう? あれから何も無い?」
あ、そっか。雪乃ちゃんのことがあったから、心配してくれてるんだ。優しいなあ、恭介くん。
「あ、うん、大丈夫」
「そう? まあでも、八乙女ファンの奴らって過激だからさ、油断しないほうがいいぜ」
「うん、ありがとう」
「あ、そうだ」
恭介くんが名案、とばかりに提案する。
「そうだ。もし良ければ、俺が学校の帰り道、送ろっか? また嫌がらせにあったら大変だしさ」
えっ?
え、ええっ!?
それって、恭介くんと一緒に帰るってこと? なんで??