乙女チック同盟~私と学園の王子様のヒミツの関係~
12.八乙女くんのおうち
えっ?
家??
家って――八乙女くんの家!?
えーっ、どうしよう!
八乙女くんの家に、誘われちゃったよ!
何で!? どうして!?
うわー、何て返事しよう!
いや、待てよ。
そこで私ははたと考え直した。
八乙女くんは、私のことを友達としか思ってない。女の子として意識してないんだ。だから平気で家になんて誘えるんだ。きっとそう。
だから私も、変に意識なんてしちゃダメだ!
「うん。いいよ、もちろん」
私は意識なんて何もしてませんよ、という感じで返事をした。
ホッとした顔をする八乙女くん。
「よし、じゃあ決まりだな。若菜さんに見せたい本とかもたくさんあるし。若菜さん、嬢ヶ崎先生の本、気になるって言ってたよね」
「うん、ありがとう。楽しみ」
「それじゃあね」
「うん」
手を振り、バタンと玄関のドアを閉める。
と同時に、私は大きなため息をついた。
「ふー……」
顔が茹で上がったみたいに熱くなる。
どうしよう。
デートじゃないっていうのは分かってはいるけど……八乙女くんの家だなんて!
***
八乙女くんの家は高校からほど近い丘の上にある一軒家で、白い壁とバルコニーがキレイな可愛いおうち。
純和風の私の家とは正反対だ。いいなあ、こんなに可愛いお家に住めて。
「お……おじゃまします」
私はソロリソロリと八乙女くんの家に上がりこんだ。
バラの花や白いレース、可愛い天使の絵が飾られた玄関。
うわー、なんだかすっごくキレイで可愛い玄関。それに何だかとってもいい匂いがする……。
カチカチに固まっている私を見て、八乙女くんはクスリと笑った。
「そんなに緊張しなくてもいいよ。今日は両親もいないし」
「えっ」
思わずカバンをボトリと落とす。
家で二人っきり――。
そ、それって、ラブコメで定番のやつ!?
……って、いやいや、私と早乙女くんはただの友達! 変に意識しちゃダメだっ!
「……ま、姉ちゃんたちはいるけどね」
「そ、そうなんだ」
ホッと胸をなでおろす。
そうだよね、二人っきりなわけないか。よけいな心配しちゃった。
家??
家って――八乙女くんの家!?
えーっ、どうしよう!
八乙女くんの家に、誘われちゃったよ!
何で!? どうして!?
うわー、何て返事しよう!
いや、待てよ。
そこで私ははたと考え直した。
八乙女くんは、私のことを友達としか思ってない。女の子として意識してないんだ。だから平気で家になんて誘えるんだ。きっとそう。
だから私も、変に意識なんてしちゃダメだ!
「うん。いいよ、もちろん」
私は意識なんて何もしてませんよ、という感じで返事をした。
ホッとした顔をする八乙女くん。
「よし、じゃあ決まりだな。若菜さんに見せたい本とかもたくさんあるし。若菜さん、嬢ヶ崎先生の本、気になるって言ってたよね」
「うん、ありがとう。楽しみ」
「それじゃあね」
「うん」
手を振り、バタンと玄関のドアを閉める。
と同時に、私は大きなため息をついた。
「ふー……」
顔が茹で上がったみたいに熱くなる。
どうしよう。
デートじゃないっていうのは分かってはいるけど……八乙女くんの家だなんて!
***
八乙女くんの家は高校からほど近い丘の上にある一軒家で、白い壁とバルコニーがキレイな可愛いおうち。
純和風の私の家とは正反対だ。いいなあ、こんなに可愛いお家に住めて。
「お……おじゃまします」
私はソロリソロリと八乙女くんの家に上がりこんだ。
バラの花や白いレース、可愛い天使の絵が飾られた玄関。
うわー、なんだかすっごくキレイで可愛い玄関。それに何だかとってもいい匂いがする……。
カチカチに固まっている私を見て、八乙女くんはクスリと笑った。
「そんなに緊張しなくてもいいよ。今日は両親もいないし」
「えっ」
思わずカバンをボトリと落とす。
家で二人っきり――。
そ、それって、ラブコメで定番のやつ!?
……って、いやいや、私と早乙女くんはただの友達! 変に意識しちゃダメだっ!
「……ま、姉ちゃんたちはいるけどね」
「そ、そうなんだ」
ホッと胸をなでおろす。
そうだよね、二人っきりなわけないか。よけいな心配しちゃった。